「横浜ビジネスグランプリ2013」で最優秀賞に輝いた 村木 弘和さん 西区在勤 51歳
「面倒さ」開発の原動力に
○…「より安心してインターネットを利用して欲しい」。氏名や住所、口座番号といった個人情報の入力を必要としない利用者認証サービス「Shot 2 Play(ショットツープレイ)」を開発した。そのサービスのスマートフォンアプリが、先月開催された「横浜ビジネスグランプリ」で最優秀賞を獲得。「経営者でもある審査員に、うちの会社でも使いたいと言って頂けて嬉しかった」と、開発の苦労が報われた瞬間を語る。
〇…「インターネット上でショッピングをするとき、個人情報やパスワードの入力が必要。でも、コンビニでジュースを買うときは必要ないでしょう。せっかく便利なインターネットなのに面倒が多いと思った」と、新たな認証サービスを生んだきっかけを話す。このサービスはパソコン画面や紙に表示された「QRコード」というマークを、利用者が自身のスマートフォンで読み取るだけ。「企業側にとっては新たな装置の必要がなく、個人情報漏えいのリスクもほぼないんです」と少年の様に目を輝かし話した。
○生まれも育ちも中区。学生時代から数学が好きで、その頃県内で唯一の情報処理科があった県立藤沢職業訓練校へ。卒業後すぐに会社を設立し、システムエンジニアとして発電所の制御システムや列車運行システムなどの構築に尽力。「まだパソコンも無い時代で、鉛筆と紙だけ持って飛び回っていましたね」と当時を懐かしむ。インターネットが普及し始め利便性が向上すると、「通勤が面倒」と在宅勤務に。最初は生活リズムが乱れたが「もう若くないせいか、今はすごく規則正しいですよ」と笑う。
○…趣味はお酒。特に野毛にふらっと飲みに行くことが好きで、パソコンに向き合う日々の息抜きになっている。4月からは本格的にアプリの運用が始まる。「サービスが広まり、様々な形で利用してもらえれば」。両の手で生み出すアイデアで、人々の暮らしを便利にしていく。
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