横浜市にゆかりのある功績が顕著な文化人に贈られる「横浜文化賞」。その第62回受賞者がこのほど発表され、中区からはダンサーで振付家の中村恩恵(めぐみ)さん(43)と、美術家の曽谷朝絵さんの2人が選ばれた。
文化・芸術部門で中村さん
今回「文化・芸術部門」で初の受賞となった中村さんは市内出身。幼少の頃にクラシックバレエを始め、18歳で若手ダンサーの登竜門とされる「ローザンヌ国際バレエコンクール」でプロフェッショナル賞を受賞した。その後、前衛的な「コンテンポラリーダンス」の分野で、優れた身体コントロールと豊かな表現力で欧州を中心に活躍してきた。
6年前に中区に拠点を移してからも、後進の指導にあたる傍ら、国内外の公演に出演。コーチや振付にも力を入れている。中村さんの所属事務所は「一つひとつの積み重ねが評価されたのだと思います。地元で賞を頂けて、本人もひときわ喜んでいます」と語った。
芸術奨励賞に曽谷さん
同部門において今後の活躍が期待される若手から中堅のアーティストに贈られる「芸術奨励賞」に選ばれた曽谷さんは、絵画や映像、空間全体を作品にする現代美術家。バスタブや空気など身近にあるものをモチーフに、淡い光と鮮やかな色彩で表現する「卓越性と革新性」が今回評価された。01年には、「昭和シェル石油現代美術賞展」グランプリなども受賞している。
曽谷さんは「信じられない。光栄の一言です。横浜は作品を制作する場がとても充実していて、集まったアーティスト同士が刺激し合える場所」と語った。
市が芸術、教育、医療、スポーツ振興など文化の発展における功績を称え、市民に広めようと毎年実施しているこの制度。過去には落語家の桂歌丸さんらも受賞しており、今年は計4人、3団体が選出された。
同賞の贈呈式と記念コンサートは11月8日、中区の横浜みなとみらいホールで開催される予定。
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