地域のイベントや被災地で沖縄エイサーを披露する「隊長ソウルバンド」代表の 勝俣 敦祐さん 西区岡野在住 51歳
エイサー太鼓で心の支援
○…太鼓を持ち、歌と囃子に合わせて手と足を大きくまわしながら練り歩く沖縄の伝統芸能「エイサー太鼓」。西区を拠点にエイサー太鼓と三線のパフォーマンスを行う市民活動団体「隊長ソウルバンド」の代表として、11月3日に開催された西区民まつりに出演した。１年を通して地域の介護施設や商店街のイベントなどにも参加する。「太鼓の音って、聞くとお祭り気分になって楽しくなるでしょう」とにっこり。
○…西区岡野出身。学生時代から少林寺拳法や空手を始め、体力に自信があったことから高校卒業後に陸上自衛隊へ。その後は貿易関係の仕事などを経験し、25歳のころに当時は珍しかったトイレメンテナンスの会社を起業。「若い頃はトイレ掃除をやることが多くてね。トイレって世界中にあるし、衛生のためにとても重要だと気付いた」。ハワイやグアム、香港などに展開し、世界中のトイレの清掃や管理を手掛けた。現在はその起業経験を生かし、会社の経営や商品のＰＲを手伝う仕事をしている。
○…「隊長ソウルバンド」を立ち上げたのは５年程前。トイレの仕事をするなかで国の文化や歴史に興味が深まり、「日本人のルーツのひとつである琉球に魅了された。その伝統芸能で、子どもたちやお年寄りの応援ができれば」と想いを語る。現在のメンバーは25人。市内だけでなく、県外から通う人も。また自身の74歳の母と、11歳の孫も参加している。「エイサー太鼓を一緒に叩くと、家族の絆も深まるね」としみじみ。
○…モットーは年上を敬い、子どもを慈しむという儒教の教え、「長幼の序」。一昨年からは地元の小学校の総合学習に招かれ、子どもたちに太鼓や踊りを教えている。また東北の被災地にも精力的に訪れ、心に響く音を届け続けている。「物資の応援も重要だけど、気持ちを明るくするような心の支援を大切にしたい」。依頼があればどこへでも、熱い気持ちで駆けつける。
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