藤棚町1丁目自治会の会長として災害時の対策を練る 田中 誠さん 西区藤棚町在住 71歳
営業マンから自治会長へ
○…「陸前高田の海岸沿いはまだ全然復興が進んでおらず、がく然とさせられた」。昨年6月に藤棚1丁目自治会として義援金を陸前高田の仮設住宅に寄付。そして現地で聞いた話を参考に、横浜で震災が起きた場合の自治会としての対応策をレポートにまとめて行政にも提出した。住民の安否確認などに活用する連絡カードを作成するなど、独自の取り組みを進めるが「まだまだこれから。若い人にも協力してもらって、いざという時にしっかり実行できる体制を整えていかないと」と熱っぽく語る。
○…自治会長に就いたのは6年前。それまで地域との関わりが全くなかった中での突然の依頼。「務められるか不安もあってしばらく迷った。でも、自分が育った街のためになるなら」と引き受け、その後は区役所に通ったり、他の自治会の話を聞くなどして、一から自治会の役割を勉強した。「最初は『民生委員って何』ってレベルだったからね」と笑うが、サラリーマン時代の几帳面さも手伝って自宅には自治会関連の資料ファイルが何冊も並ぶ。「やるからにはしっかりと務め上げたい。防災だけでなく、街の活性化にも力を入れていきたい」
○…保土ケ谷区星川に生まれ、10歳の時に藤棚へ。商社の営業マンのように国内外を転勤や出張で忙しく飛び回る日々を送り、57歳で引退。「第2の人生は全く別のことをしたい」と福祉関係の勉強をはじめ、2年間で福祉用具専門相談員などの資格を取得。福祉施設で5年間働き、今は地域住民の介護や福祉の相談にボランティアで応じている。「『何でも屋』の様なもの。頼まれると嫌と言えない性格だし、誰かの役に立てるのが嬉しい」とはにかむ。
○…日本全国に約千カ所ある源泉を訪ねるのが20代からの趣味。これまで900カ所を巡り、書籍化するのが夢という。「本当はこっちの趣味に没頭したいんだけどね」。でも今は地域との関わりを楽しんでいる。
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