山手警察署で稽古する「山手少年剣武会」がこのほど30周年を迎え、3月1日に記念式典を含めた第30回剣道大会が開催された。同会は本牧町在住の小野田進さん(69)と妻・則子さん(69)が中心となって立ち上げたもので、生徒数減の危機を乗り越え一度も休止することなく存続してきた。
同剣武会は現在、地元の小学生から社会人まで計73人が所属しており、少年剣道としては中区最大規模。小野田会長をはじめ元警察官など8人の指導者のもと、署内の道場で週3回稽古が行われている。
全国的に非行防止や健全育成のため警察署での少年剣道が推奨されており、同会も1983年4月に発足。小野田夫妻が当時小学6年生の息子に剣道を習わせようと山手署を訪れたことがきっかけだった。進さんは「以前から署員が剣道を教えていたが、きちんとした組織はなかった」ため、会社勤めで時間が無いながらも、学生時代にかじった腕を頼りに会を立ち上げた。
92年には山手署の建て替えで一時道場が使えず大鳥小の体育館を借りたことや、5年前には会員数が26人まで減り、役員総出でチラシを作ったことも。
進さんは、この30年を振り返り「署や地域の協力があってこそ。今後も出来る限り継続していきたい」と語った。また生徒とともに成長し今では6段を持つほどに。会長代理として進さんを支えてきた則子さんは「稽古を続けた子どもたちが、目に見えて成長していくのが嬉しい」と話した。
署長も激励
大会当日は保護者や同会OBなど約50人が道場にかけつけた。宮本秀之署長は「剣道は心身を鍛えられる伝統武道。将来の支えになるので、ぜひ続けてほしい」と会員を激励。演武が披露された後、子どもたちは日頃の成果を発揮しようと大きな声を出しながら白熱した試合を繰り広げた。
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