横浜を母港とする日本最大の客船「飛鳥II」が4月4日、記念すべき20回目の世界一周クルーズに向け大さん橋を出港した。それに先立ち行われた式典で、中村大輔船長は「5年ぶりにスエズ運河を抜ける」と、節目に相応しい航路に気持ちを高ぶらせていた。16カ国29港を巡り、7月16日に帰港予定。
世界一周20回目は、初代飛鳥を合わせてもの。
出港当日、大さん橋屋上デッキには、見送りや飛鳥IIをカメラに収めようと、多くの人が詰めかけた。式典に出席した伊東慎介市港湾局長は「サクラ満開の中の出港、おめでとうございます」と祝辞を述べ、市消防音楽隊の演奏が104日間にわたるクルーズの始まりを盛り上げていた。正午を迎え色とりどりの風船が空に放たれるとともに、飛鳥IIはデッキを離れた。
今回の航路は、シンガポール、インドを経てスエズ運河を通りヨーロッパ、そして大西洋横断の後にニューヨーク、パナマ運河を回って太平洋に出るもので、これまで特に人気の高かった寄港地を厳選した「飛鳥クルーズの集大成」。中東情勢を踏まえ、3月12日には一部航路を変更している。
飛鳥IIを所有運営する郵船クルーズ(株)(服部浩社長)=本社・西区みなとみらい2丁目=によると、延乗客数は約8500人、東京・名古屋・大阪の3大都市圏を中心に全国から乗客が集まっているという。飛鳥IIは2006年就航、全長241m、全幅29・6mで総トン数は5万を超す。乗客数は872人で、436の客室は全て海側に面する。
横浜港の客船寄港回数は、2014年で145回と日本一。港湾局賑わい振興課によると、近年外国客船も増加傾向にあるという。同課では「横浜のイメージアップのためにも、豪華客船の寄港を働きかけていきたい」と話している。
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