国土交通省関東地方整備局はこのほど、昨年3月の国道357号線根岸地区(中区千鳥町〜磯子区新磯子町・約3Km)開通により、山下本牧磯子線(本牧通)の交通量が約4割減り、死傷事故も約6割減少するなど成果を上げていると発表した。地元からは利便性の向上を評価する声がある一方で、騒音が気になるようになったという声も聞かれた。
根岸地区開通以前、同区間には山下本牧磯子線と合流する間門交差点や国道16号と合流する八幡橋交差点、湾岸の大規模工業地帯などが含まれており、並行する山下本牧磯子線では慢性的な渋滞が発生。一部の車両は生活道路にも流入していたことから、地元の中区、磯子区の両連合町内会の代表者や港湾関係団体らでつくる協議会が国に早期整備を求める署名を提出するなど、活動を続けてきた経緯がある。道路工事は2009年から始まり、昨年3月に完成した。
渋滞や事故減少
今回、国交省関東地方整備局から発表された資料によると、山下本牧磯子線の交通量は4割減少し渋滞が大幅に緩和している。
道路開通前には最大渋滞長が310mあったが、開通6カ月後には20mとほぼ解消。また1日約7500台あった大型車の交通量が約4500台に減少したことで、生活環境の改善にもつながっている。
大鳥中学入口交差点から八幡橋交差点までの死傷事故件数も大幅に減少した。
開通前の2013年4月から9月の同事故発生件数が30件だったのに対し、開通直後の14年同期では13件と約6割減少。また、本牧市民公園交差点から根岸駅前交差点を走る路線バスの所要時間も最大約7分短縮され、渋滞によるダイヤの乱れも改善している。
開通した同区間の利用により物流の効率化も進む。本牧ふ頭から新杉田まで平均約30分かかっていたが、約17分に短縮した。
整備された道路が通る本牧・根岸地区の岩村和夫連合町内会会長(82)は「渋滞は解消されて便利になったが、大型車両の交通量が増えたのか、騒音が気になるようになった」と話した。
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