市は6月27日、施設老朽化による漏水のため本牧市民プール=中区本牧元町=の今年の営業中止を発表した。同プールはすでに建て替えを視野に入れた再整備の方針が示されており、市は「今年度中に再整備のスケジュール等についての検討を行いたい」としている。今回の営業中止を受け、地元住民からは驚きや悲しみの声があがっている。
2015年11月、同プールの管理運営を行う市体育協会から、同年の営業期間中(7月〜9月)の水道使用量が、14年(約3万1千平方メートル)の約1・7倍にあたる約5万3千㎥になったとの報告があり、漏水が判明した。市は、地中の水道管から漏水した可能性があるとして、今年6月10日に調査を実施。しかし原因箇所は特定できなかった。
この結果を受け、漏水による陥没の可能性などから、利用客の安全確保は難しいと判断し、営業中止を決定。施設自体の老朽化が進んでいることや、再整備の方針であることなどを踏まえ、現在のところ追加の調査は予定していない。
同プールは、15年10月に市が策定した「プール及び野外活動施設等の見直しに係る方針」において、「マンモスプール」の名で親しまれる横浜プールセンター=磯子区原町=とともに老朽化のため建て替えを視野に入れた再整備の指針が示されていた。
市の担当者は「楽しみにされていた方には大変申し訳ない。再整備の期間などについて、具体的な予定をすぐに公表できるかは分からないが、今年度中に検討を行いたい」と話している。
住民の反響大きく
ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「フェイスブック」上で本牧の情報を発信するサイト「憧れのまち本牧」を運営する別府智子さんは「営業中止の情報を発信したところ、一晩で4万5千ほどのアクセスがあった」と驚いた様子で語った。同サイトではまた、地元住民らから「もっと前に知らせてほしかった」「子どもたちをどこに連れて行けばいいのか」など、多くのコメントが寄せられている。
本牧市民プールは1969年に本牧市民公園とともに建設された大型の市民プール。全長148mの大プールや5つのレーンからなるスライダープールなどが設けられている。またフラダンスショーや水泳教室などのイベントも開催され、長年地元住民に親しまれてきた。毎年8万人ほどの利用客が訪れ、昨年は7万6千人が訪れた。
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