広報よこはま西区版で「温故知新!西区てくてくスケッチ」を担当するイラストレーターの 鈴木 太郎さん 西区久保町在住 74歳
スケッチに込めた街への想い
○…毎年3万人以上の人でにぎわう西区民まつりで、
毎年人気の西区文化協会による似顔絵作成ブース。一人ひとり心を込めて描くこと約15年。「みんな良い顔しているよね。今年も多くの人に喜んでもらえたら」と目を細める。
○…区民の中には広報よこはま西区版で「てくてくスケッチ」を描いている人と言えばわかる人も多いのでは。西区の温故知新をテーマに、区内スポットを温かみのあるイラストと文章で伝える人気コーナー。タイトル通り、車窓からでは分からない、歩いてこそ見えてくる風景を描く。細かな描写やその場の雰囲気のほか、必ず現地で出会った人々を登場させるのがこだわりで、皆の笑顔が印象的だ。「楽しんでいる家族とか、人々の笑顔を描くことでイキイキしてくる。たまに、私自身や家族も登場しているよ」と笑う。
○…伊勢佐木町生まれで、戦後4歳の時に親が久保町で菓子小売屋を開くために移り住む。西前小、西中から横浜商業高校へ。小学生の頃、「鉄腕アトム」や「イガグリくん」が好きで漫画を描くことに夢中になった。就職してからも漫画家の夢を諦めきれず、専門学校に通ってその道へ。転機となったのは1970年の日本万国博覧会(大阪万博)。人の賑やかさや新しいものが好きで、1カ月間通い続けた。そこで描いたスケッチマンガ本を自費出版したところ朝日新聞社の目に留まり、同紙神奈川特集版で17年間にわたり「てくてくスケッチ」を掲載。これまで日刊紙やスポーツ紙、PR誌などでスケッチマンガや一コママンガなどを描き続けてきた。
○…久保町で親が店を営んでいた場所を事務所として22年。「この商店街に育ててもらったようなもの。西区は横浜駅周辺やみなとみらいだけでなく、人情に厚い、こんな下町もある。これからもそんな風景を伝えていけたら」。スケッチに描かれているような優しい笑顔がそこにあった。
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