中区仲尾台の根岸外国人墓地で11月12日、地域住民らによる墓前祭が行われ、在日ドイツ大使館の武官も出席した。
同地には、1942年に横浜港で起きたドイツ軍艦爆発事故で亡くなったドイツ水兵ら乗員61人が埋葬されている。また、関東大震災で犠牲になった外国人や、戦後には多くの身元不明者、混血嬰児が埋葬されたといわれている。
訪れる人もほどんどおらず、戦後は荒れ果てて墓石が倒れ雑草が生い茂る状態だった同地。そんな中で「ここがどんな場所なのか。子どもたちにもしっかりと地元の歴史を伝えていきたい」と墓前祭を始めたのが当時仲尾台中学校20周年記念事業の実行委員会委員長だった有馬弘政さん(81)。以後30年以上にわたり、隣接する市立立野小学校と仲尾台中学校の児童生徒、そして近隣住民や山手ライオンズクラブ会員らと毎年11月に墓地の清掃と墓前祭を行っている。
今年の墓前祭にも児童生徒や地域住民ら約100人が参加。ドイツ大使館を代表して参列したマティアス・ライボルド駐在武官は「根岸地区の方々が亡くなったドイツ水兵のために毎年慰霊祭を開催してくれることに感謝申し上げます」とあいさつ。有馬さんは「子どもたちが悲しい過去もこの地の歴史としてしっかり受け止め、語り継いでいってもらえたら」と話した。
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