プロの写真家で、初めて山手芸術祭に参加し個展を開く 小林 みのるさん 中区山手町在住 50歳
やっぱり撮るのが好き
○…写真展を前に「横浜山手の魅力にふれる機会にしてもらえたら」と期待する。都内から引っ越してきた6年前から「港の見える丘公園」などをフィールドに、朝の風景をカメラに収めてきた。公園でラジオ体操をしている老人クラブのメンバーに声をかけられたのが、そもそものはじまり。それまでは、ローズガーデンのバラをはじめとした風景写真が主だったが、地域の人たちとふれあうなかで、体操の様子や集合写真を撮るなどして、朝のコミュニティーが広がっていった。
○…11回を迎える「山手芸術祭」は初参加。審査をパスし個展開催が決まると、「なんだか使命感みたいなものが湧いてきて、今まで以上にきちっと撮るようになりました」。そして、撮りためた膨大な写真データから、悩みぬいた末になんとか30点を選定。温かく迎え入れてくれたラジオ体操のメンバー、また暑い日も寒い日も庭園の手入れをする公園職員やボランティアに「ぜひとも写真をみてもらいたい」と語る。
○…小田原市の青果店で三男坊として生まれる。小学3年生で手にしたポケットカメラをきっかけに、いつしか写真家を志すように。専門学校を経て、商品写真の巨匠、吉田忠雄スタジオに入社。料理や宝石、楽器などを中心に、16年間にわたりスタジオカメラマンとしてキャリアを重ね、のちに独立。早くからWeb環境に親しんできたことから、インターネットの黎明期にその関連の写真を多数手がけた。「本当にラッキーです、カメラの仕事でやってこられて」と振り返る。
○…「緑が豊かで水もうまい。終の棲家に」と話す山手町で妻と息子、義母との4人で暮らす。これからの自身のテーマは地元愛。今回の写真展を契機に「横浜や山手の魅力を伝える写真を撮っていきたい」と語り、毎朝のように愛機の「シグマ・sd Quattro」を手に公園でシャッターを切る。「やっぱり写真を撮るのが好き」とはにかんだ。
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