横浜の総鎮守として知られる「伊勢山皇大神宮」。6月を迎え、株数は少ないながらも境内をアジサイの花が彩っている。
同神宮に着任して今年で11年目となる宮司の池田正宏さん(70)は、日本アジサイ協会副会長も務める知る人ぞ知るアジサイ博士。アジサイの咲き方には、種類を問わず、額縁のように周囲に花が咲く「ガク咲き」と、手まりのような「テマリ咲き」があると説明。「色・形が多様で、開花期間が長いのがアジサイの魅力」と語る。
宮司は、日本に自生している在来種にこだわり、その中でも可憐な山アジサイが趣味。本殿裏手の茶室近くには、宮司が植えた、十数株の種類の異なる山アジサイが花をつけていた。
今年の開花は、例年に比べて1週間ほど遅れたものの、「山アジサイの開花は、他のアジサイよりも2週間ほど早い」ため、色の鮮やかさなど、ピークはすでに過ぎているようだ。
山野草がきっかけ
「山口県の地方育ち」と話す池田宮司。大学進学で上京してからというもの、「山の自然が恋しくなったのかな」と、奉職した鎌倉八幡宮でアジサイも含む山野草を育てるようになった。
そんな折、世間で西洋アジサイがもてはやされるようになったのをみて、元来、日本の自生植物であるアジサイの魅力をより多くの人に知ってもらおうと、アジサイ協会の活動や書籍などを通して情報を発信してきた。「鎌倉の寺社では山アジサイがよくみられますが、私が広げたのも一要因です」と笑った。
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