西区久保町在住の鈴木かほりさん(55)が、ペットの殺処分ゼロに向けた活動を広く知ってもらおうと、売上の一部が動物愛護団体に寄付されるチャリティー型自販機を今月から設置した。
動物愛護センターなどに保護されて一定期間飼い主が現れなかった動物は殺処分される。センターはボランティア団体らと協力し、新しい飼い主への譲渡活動を行っている。県の動物愛護センターでは2014年度から犬・猫の殺処分ゼロを達成しているが、横浜市域を管轄する市の動物愛護センターが公表する最新データでは、2015年度時点で犬だけでも年間40頭が殺処分されている状況だ。
幼い頃から犬やサルの面倒を見るなど動物に親しんできた鈴木さん。結婚後の現在もミニチュアピンシャー2頭とプードル1頭を飼っており、動物愛護に関心を持っていた。
今までも動物の世話に役立つよう、ボランティア団体へタオルの寄贈などをしていたが「ただ寄付をするだけでは意味がない」と悩むこともあった。そんななか知ったのが、動物愛護活動を支援する団体による自販機を利用したチャリティーの仕組み。
きっかけとなったのはフェイスブック。ペット譲渡の支援団体による活動報告の投稿を見つけ、譲渡活動以外にも里親が見つかるまでペットの心と体のケアをしているボランティアの姿を知った。そこで「人目に付くもので殺処分ゼロの取組を多くの人に知ってもらうことができる」と、夫が経営する石材店の敷地内の自販機をチャリティー仕様に変えることを決めた。
「動物のいのちをつなげよう 殺処分ゼロ」と描かれた自販機のラッピングは自己負担。支援先は県動物愛護協会で、自販機の売上の1割が寄付される。過去に西前小学校の児童が同団体への支援活動を行っていたことを知人から聞き、同協会の支援を決めた。
「ボランティアの皆さんに比べたら自分は何もできないが、ペットを飼う前の人に動物愛護の問題を知ってほしい」と鈴木さん。自販機は久保町の円満寺手前に設置されている。
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