伊勢山皇大神宮(池田正宏宮司)の「神楽殿」がこのほど完成し、8月9日には同所で「奉祝祭」が執り行われた。氏子をはじめ工事関係者ら約180人が参列した。池田宮司は、今回の神楽殿竣功を2年後の創建150年に向けた記念事業のスタートと位置付けており、来年には新本殿の造営が始まる予定だ。
神楽殿の下のフロアには、約300人が着席できる新しい「参集殿」も完成。9日の奉祝祭後に参列者に披露された。
竣功した神楽殿および参集殿が入る建物は、境内にある記念館の一部を改築する形で整備。地上3階、地下1階建で、現在の記念館1階と神楽殿(3階)が同じフロアとなっている。2階には参集殿が位置する。
神楽殿の社殿は屋内に安置されており、木曽のヒノキ材を使用。屋根はカヤぶきとなっている。約6mの高さのある天井には天窓があり、光が降り注ぐ。天井から周囲の壁面上部は白で統一され、神聖な雰囲気となっている。
18mの『大遷御図』展示
また、神楽殿入口の前室には、第62回の伊勢神宮遷宮に「庭燎所役」としてかかわった画家・鳥居禮氏が描いた縦5m、横18mにもおよぶ『大遷御図』の展示もあり、同神社では「日本絵画史上最大」と説明している。
参集殿には、日本を代表する漆芸家・山岸一男氏による輪島塗銘板の沈金『玉響』や県を代表する書家たちの作品が複数展示されている。
奉祝祭では、ショウやヒチリキなどが奏でられるなか、池田宮司をはじめ神官が神楽殿に奉納。巫女による浦安の舞も披露された。
神事後、あいさつに立った池田宮司は「横浜の総鎮守にふさわしい素晴らしい神楽殿が完成した」と報告するとともに、同神社を支える奉賛会メンバーらに感謝の意を示した。また、来年には伊勢神宮から譲り受けた旧社殿の材を使い本殿が再建されることもあり、「これが始まり」と語った。
奉賛会の堀尾伸一会長は、神楽殿完成を受け「新たな歴史の一頁にかかわることができたことに誉を感じる。一人でも多くの方に記念事業を知ってもらいたい」と話していた。
本殿が造営される1年近い間は、神楽殿が本殿の役割をになう。2020(平成32)年5月15日には、創建150年奉祝祭が執り行われる。
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