横浜市はこのほど、横浜駅西口駅前広場整備に関する市民意見募集の結果を発表した。「狭くて歩きづらい」という意見が73%にのぼり、またバス停が分かりにくいという指摘も約5割あった。一方、「人に優しい駅前空間をつくる」という整備方針は、9割が「良い」と評価。市はこれらの意見を参考に、今年度中に駅前広場整備の基本設計を策定する予定だ。
横浜駅西口は、2020年の東京五輪に合わせて横浜市が整備を計画。同年完成予定の高さ135mにおよぶJRの駅ビルとともに、快適でにぎわいのある西口駅前広場をめざしている。
今回、意見募集の対象とした範囲は、西口のバスターミナルおよびタクシー乗り場一帯と、鶴屋橋近くのきた西口駅前付近。今年の6月12日から7月12日まで、整備方針などが記載されたパンフレットの付属ハガキおよび、市ホームページからの電子申請で意見募集を行った。市は、6月号の「広報よこはま」やホームページ、またリーフレットの駅頭配布や配架などで周知し、212通の意見が寄せられたという。
意見を募った項目は、市が掲げる整備方針への評価や西口駅前広場において問題だと感じる点、広場の活用方法などの6つ。
「人に優しい駅間空間をつくる」という整備方針には92%が「良い」と評価した一方で、具体的な質問には、利用者の様々な要望が反映された結果となった。
例えば、西口駅前広場の問題だと感じる点については、「狭くて歩きづらい」という指摘が73%。「バス停が行きづらい、バスの行き先がわかりにくい」が48%、「どこに何があるのかわかりづらい」が45%で、空間確保の問題と道案内など、より一層の充実化の必要性が浮き彫りとなった。
歩きづらさについて市は、東西を結ぶ中央自由通路において、一度地上に出なければならない「馬の背」の解消工事が現在行われており、その工事による歩行空間の狭あい化の影響を指摘していた。また、西口は改札口からバス停まで地上でつながっておらず、すべて地下を経由するため「平面で確認することが難しい。慣れないと分かりにくい」と説明する。
駅前広場にあるとよいものについては、「屋根」60%、「ベンチ」51%、「案内マップ」50%があった。また希望する活用方法については、「歩きやすい空間」が8割を超え、「待合せ」も5割超。その結果について市は、西口整備が完了すればすべてが地下でつながるため、地上の歩行者数が減少するとして空間問題の解消を期待する。
市では、西口整備の基本設計を今年度中に取りまとめ、来年度中には一部着工したいとしている。
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