フランス料理・横濱元町霧笛楼=中区元町2の96=の総料理長・今平茂さん(60)が、今年度の「横浜マイスター」に選ばれた。市民の生活・文化に寄与する優れた技能職者に贈られる名誉ある称号に今平さんは、今後とも食育活動や後継者育成などに取り組んでいきたいとしている。
「横浜マイスター」は、後継者の育成・確保、貴重な技能の継承および技能職の振興をはかることを目的に、横浜市が1996年度から実施する事業で、年に1回、選考会が開かれる。
和裁士や洋服裁縫師、表具師に造園など幅広い技能職者を対象に現在、称号が贈られているのは総勢57人。今年度の該当者は今平さん1人で、調理師(西洋料理)として数少ない4人目のマイスターとなった。
今平さんは、横浜市磯子区森の出身。西洋料理の老舗・日本橋東洋で戦前から厨房に立っていた矢島政次さんに師事し、6年間におよびフランス料理の基礎を学んだ。81年の霧笛楼開店当初から副料理長として運営に携わり89年には総料理長に就任し現在にいたる。
総料理長を務める傍ら、地産地消を推進する活動をはじめ、市内小中学校において児童や保護者向けの食育セミナーなど公益的な活動にも力を入れてきた。また、横浜で働く「和・洋・中」などの飲食関係者と連携して横浜の食文化振興などに取り組む「横浜ガストロノミ協議会」の設立メンバーの一人でもある。
「ちゃんとつくる」をモットーに
名誉ある称号授与に今平さんは「うれしいし、ありがたい」と率直な思いを語った。「これからもっと社会貢献をしていこうという気持ちになった」と話す。
来店者一人ひとりに喜んでもらえるよう「ちゃんとつくる」ことをモットーに、そのまっすぐな想いは、食の大切さを伝える「食育活動」でも実践されてきた。
8月30日に開港記念会館で開かれた称号授与式には、毎年食育セミナーを開催している本町小学校の児童をはじめ、ガストロノミ協議会のメンバーらも祝福に訪れた。
霧笛楼では、今平総料理長マイスター選定を記念して9月13日から特別メニューを提供する。
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