5月から南消防署の署長に就任した 星川 正幸さん 第36代署長 54歳
人を守るため、基本に忠実
○…局の司令課長や神奈川消防署副署長を経て署長に。初の勤務となる南消防署に対して「思った以上に若い職員が多く、日ごろの訓練もよくしていると感じた」という。「基本なくして応用なし」をモットーに、職員には基本に忠実であることを求める。5月31日までが設置期限となっている住宅用火災警報器については「自身の生命を守るもの」と早期の設置を呼びかけることも忘れない。
〇…子どものころから理科が得意で横浜国大で安全工学を学び、化学物質の火災や爆発について研究。「この知識を活かせるなら」と消防署員の道を選んだ。消防士として大晦日の夜に発生した住宅火災に出動し、消火後、2階建ての屋根の上から昇る太陽を見たことは今でも印象に残っている。24時間、いつでも出動するこの仕事。それだけに、けが人を搬送した際などに家族から感謝の言葉をかけてもらうのが身に染みて嬉しいという。
〇…消防活動で使用する機材を研究していた10年ほど前には、国の消防研究所との共同研究で、水と空気を混合させ、噴霧放水するシステムを開発。特許も取得している。入庁時に「ゆくゆくは携わってみたい」と思っていた研究の分野で力を発揮した。「直接、人のためになり、素直にやりがいを感じる」とこの仕事の魅力を率直に語る。
〇…大学時代に通った弘明寺の商店街を30年ぶりに訪れ「まだ当時の店が多く残っていた」と下町の良さを実感。「下手だけれど」というゴルフと鉄道が趣味。”乗り鉄”とも言われる列車に乗ることが好きなタイプで、珍しい路線を探して全国を回る。お気に入りは秋田の五能線。「日本海沿いを走るローカルな感じが良い」と目を細める。家族は妻と大学生の2人の子ども。「150人の職員のレベルアップを図り、区民のニーズに応えるようにしたい」。基本を積み重ね、南区民の生命、財産を先頭に立って守っていく。
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