地域子育て支援拠点として井土ヶ谷駅そばに2008年3月に設置された「はぐはぐの樹(き)」が3月31日で現在の場所でのサービスを終了し、5月中旬、弘明寺商店街内に移転する。区から委託を受ける運営法人の変更によるもの。新拠点設置の準備が進む中、新しい運営法人は「拠点の取り組みを早く利用者に伝えたい」としている。
地域子育て支援拠点は、市が各区に1ヵ所ずつ整備している施設。就学前の子ども、保護者が交流するスペースの提供や子育て相談などを行う。区が運営法人を募集し、委託している。
「はぐはぐの樹」は久良岐保育園(中里)などを運営する社会福祉法人「久良岐母子福祉会」が運営。08年3月に設置され、4月からサービス提供が始まった。
拠点は登録すれば無料で利用できる。赤ちゃんが遊べるスペースが設けられ、おもちゃや2000冊以上の絵本が揃っている。
山口恭可施設長によると、これまでに延べ10万人以上の利用があったという。10年に区が1歳児までの保護者を対象に行った調査では約3割が拠点を利用したことがあると回答していた。
市の規定で設置から5か年度目となる11年度末で契約切れとなり、区は再び運営法人を募集した。これまで運営してきた久良岐母子福祉会と子育て支援活動を行うNPO法人「さくらザウルス」の2法人が応募。学識経験者や子育てサークル代表者などの委員が選考を行い、昨年12月、さくらザウルスを今年4月からの新しい運営法人に選んだ。
現拠点は久良岐母子福祉会が所有者と契約しているため、新拠点は別の場所に移転せざるを得なかった。
絵本は引き継ぎ
移転地に選ばれたのは弘明寺商店街の弘明寺観音方向にあるセブンイレブンの2階。場所選びが遅れたこともあり、親子交流の場の提供などのサービス開始は5月15日(火)の予定。現拠点の絵本はそのまま移る予定で、利用者の登録カードも引き継がれる。研修室、事務室などは、同商店街の地下鉄駅方向の藤方豆腐店の2階に設けられ、4月3日(火)から事業が始まる。
移転を受け、利用者から「慣れていた場所だったのに」などの声が出ている。3月23日に行われた説明会で新拠点の施設長に就任予定の横田美和子さんは「これまで行われてきたイベントを継続しながら、私たちの取り組みを早く利用者に伝えたい」と話していた。
南区こども家庭支援課では「移転は残念なこと。区内5ヵ所でサービスを行う『おでかけ広場』の利用を呼びかけ、影響を最小限にとどめたい」としている。
現拠点の山口施設長は「この4年間で子育て支援の必要性が浸透した。ここで得られたノウハウを今後の活動に活かしたい」と振り返った。最終日の31日(土)にはスタッフによる劇などがあり。詳細は【電話】045・715・3728へ。
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