▼南区に本格的な春の到来を告げる「桜まつり」が4月7日に行われる。模擬店や名物の民謡流しが楽しめるまつりが、今年は7年ぶりに4月の開催となる。
▼最近は3月の最終日曜日に行われていたが、この数年は桜の満開が4月に入ってからという状況が続いており、桜まつりの時にまだ二、三分咲きということもあった。昨年は実行委員会の事務局となる南区役所の職員異動の都合もあり、年度最終日である3月31日の土曜日に開催するという苦肉の策を講じたが、肝心の桜がほとんど咲いておらず、悪天候も重なり、参加団体などからは不満の声も聞かれた。今年、遅い開花を意識し、4月開催に切り替えた途端に記録的な早さで大岡川の桜が満開を迎えてしまったのは不運としか言いようがない。だが、一般的に満開は4月初旬であることを考えれば、長い目で見て、時期変更は良い決断になるのではないか。
▼4月開催のもう一つの利点は、隣接する中区の黄金町や日ノ出町付近で6、7日に行われる「大岡川桜まつり」と同時開催になることだ。区役所主導の南区のまつりに対し、町内会や商店街が中心の組織が主催する違いはあるが、毎年、複数の会場でのコンサートやボート体験が人気で、盛り上がりを見せる。大岡川沿いの2つの桜まつりが同時開催されれば、弘明寺から桜木町付近まで、広範囲で桜とイベントを合わせて楽しむことができ、集客力も高まることから、付近の商店にも好影響をもたらすことが予想できる。
▼今年は久々の同時開催ということで、双方のチラシやポスターに同時開催を知らせる簡単な告知が記載されるだけにとどまった。今年の様子を踏まえた上で、来年はぜひ、共通の企画やイベントで連携を深めてほしいと思う。両まつりを巡るスタンプラリーや大岡川周辺の歴史を知ってもらう企画なら、比較的容易にできるのではないか。実現には主体の異なる主催者同士の話し合いなど、課題も多い。しかし、大岡川の桜を楽しみにしている見物客のことを考えれば、連携は当然の流れかと思う。南区の山口隆史区長は「大岡川の桜を『天下一』にしたい」と言っている。大岡川の桜は決して南区だけに咲いているものではない。中区側との連携に期待したい。
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