衆院2区(南、西、港南区)選出の菅義偉衆議院議員(65)が第2次安倍内閣で官房長官に就任してから12月26日でちょうど1年が経過した。本紙では菅氏に単独インタビューを行い、この1年の感想や安倍内閣の取り組みなどについて聞いた。菅氏は「毎日が緊張の連続」と語ったほか、安倍内閣の経済政策に自信を見せた。
(聞き手/本紙・門馬康二)
印象に残るアルジェリアの事件
――この1年を振り返り、最も印象的な出来事は。
「1月に起きたアルジェリアの人質事件は、就任早々だったこともあり、印象に残っている。日本政府としてできるすべての可能性を追求し、難しい判断を迫られた」
――官房長官の自分に点数を付けると何点か。
「自分で点数を付けるのはどうかと思うが、精一杯、できることをやり抜く覚悟でいる。あとはみなさんが判断してくれればと思う」
――連日、記者会見でカメラの前に立っている。
「私の発言が政府の公式見解となるので大変だ。言うべきこととそうでないことの線引きはしっかりしている。たまに”ビーンボール”を投げることもあるが」
――自身の生活も大きく変わったのではないか。
「危機管理を担当しているので、首相官邸へ30分以内に着くところにいなければならず、毎日が緊張の連続。夜12時に寝て、朝5時に起きている。食事を3分で済ますことも珍しくない」
地元戻れず不安も
――地元である横浜に戻る機会が少なくなったが。
「自分の原点は街頭演説や市民の生の声を聞くこと。就任以降、一度も横浜に泊まることがなく、戻れない不安はあるが、官房長官の責任を果たしたい」
――神奈川県内選出だった小泉元首相が脱原発を訴えていることをどう思うか。
「小泉さんらしいと思う。郵政民営化と同じで、一度言い出したら、引くことはないだろう」
――原発政策についての考えは。
「政府は再生可能エネルギーを育てることに全力を尽くし、今後3年間でエネルギーのベストミックスを探していく。原発はできるだけ少なくして、電力の安定供給と電気料金値下げへ向けた改革を進める」
「ひたむきに取り組む」
――安倍内閣が高い支持率を保っている要因は。
「日本経済の再生、震災復興の加速化、危機管理の徹底という3つの方針にひたむきに取り組んでいるからではないか」
――国民から「アベノミクス」で景気回復を実感できないという声もあるが。
「実感がないというが、GDP(国内総生産)は4四半期連続でプラス成長。安倍内閣になって、公的年金の運用益がこの1年で18兆円になった」
――官房長官も関係する国家安全保障会議(日本版NSC)の設置が決まった。
「会議では総理を中心に官房長官、外務大臣、防衛大臣の4者で安全保障に関する基本方針を決める。これにより、危機管理の情報が一本化され、スピーディーな判断が可能になる」
――12月の国会で特定秘密保護法も成立した。
「安全保障の判断には、質の高い情報が必要で、法律が成立し、同盟国との情報交換が進む。この法律がマスコミの取材の自由や国民の知る権利に抵触することはない」
――選挙区である南、西、港南区民や国民に向けてメッセージを。
「市会議員出身であることを誇りに思いながら、全力で頑張っていきたい」
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