母乳育児支援コラム16 抱いて、見つめて、話しかけて 保健師 朝倉 きみ子〈おっぱいを良く出す3条件〉
国立岡山病院の院長などを務め、新生児医療に取り組まれた故山内逸郎先生は、おっぱいをよく出すためには3つの基本的な条件を守ることが必要だと仰っていました。【1】生後30分以内に乳頭(乳首、乳豆)をしゃぶらせる【2】生後24時間以内に7回以上飲ませる【3】赤ん坊は常に母親のそばに寝させておく――。
最初の親子関係
【1】は赤ちゃんの意識の問題です。生まれた直後は意識がはっきりしています。しっかりと目が覚めた精神状態で、目を開いて外を見回すほどです。1時間を過ぎると意識が薄れ、眠くなります。新生児の意識がはっきりしている時間帯(新生児覚醒期)やよく目覚めている時に授乳という最初の親子関係を持つことに大きな意味があります。
1日7回以上授乳
【2】は山内先生の病院の調査によると、1日7回以上飲ませた赤ちゃんは以下のような統計的な有意差が出ています。▽母乳摂取量が多いため、生理的体重減少の経過に差が出ている▽胎便もよく出るようになる▽黄疸が軽い――など。
母親のそばに
【3】はお母さんが赤ちゃんのそばにいると、いつも観察できます。泣けばいつでも抱っこしてお乳を含ませてあげることができ、夜昼関係なく授乳ができます。1日何回あげてもいいですよ。あまり泣かない赤ちゃんもいます。お母さんは赤ちゃんが泣く前におっぱいを飲みたいというサインに気が付くことができるようになると、育児が楽になると思います。
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