私立関東学院中学校高等学校のマーチングバンド部が12月14日、埼玉県で行われた全国大会の「高等学校の部・大編成」で金賞を受賞した。同部の全国大会金賞は2年ぶりで、大編成での金賞は2007年以来7年ぶり。
サックスやトランペットなど、さまざまな楽器をダンスチームやカラーガードと行進しながら演奏する「マーチングバンド」。演奏技術や音と動きの調和などを総合し、完成度を競う。
日本マーチングバンド協会が主催する全国大会は、出場人数に合わせて「小編成」「中編成」「大編成」の部門が設けられている。
関東学院マーチングバンド部は108人で、中学生を含む全員が出場した11月の関東大会「大編成」で金賞を受賞。関東代表団体として全国行きを決めた。
「優しさ」と「闇」表現
7校が出場した「大編成」。高田明日実さん(高3)が「緊張感で泣き出してしまう後輩もいた」という全国大会独特の雰囲気の中、「祈り」をテーマにしたプログラムで臨んだ108人。優しく包み込むような「白」をイメージした演技前半から、中盤は人の心の闇(黒)を表現。最後は白が黒に勝るというストーリーを壮大に描いた。
月森芽さん(高3)は「演技中、部員が笑顔になっていくのが分かり幸せだった」という。重圧を跳ね除けた同部は上位3チームに与えられる金賞の評価を得た。
全国大会の常連として知られる同部は、2年前に出場した全国大会の中編成で金賞を受賞。しかし、昨年は大編成で関東大会6位に終わり、全国の舞台に立つことができなかった。
指導にあたる上杉雄一さん=人物風土記で紹介=は、今大会の金賞を「みんながよく頑張ってきたことで、(演目のテーマである)『祈り』が通じた」と語り、同部7年ぶりの「大編成」での快挙を喜ぶ。
中高生が一丸に
中高一貫教育の同校。マーチング未経験の中学生と経験がある高校生との技術レベルの差は大きい。顧問の内田祐子教諭は「高校生が普段から良い雰囲気作りをしてくれた。中学生が楽しみながら、そのレベルに追いつくように取り組んだ」と部員が一丸となった金賞であることを強調する。
部長の荻野航君(高3)は「金賞の発表があった時は安堵と喜びで涙が止まらなかった。支えて下さった先生や先輩方、家族に感謝したい」と集大成の舞台を振り返った。
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