全国大会で金賞を受賞した関東学院中高マーチングバンド部で指導にあたる 上杉 雄一さん 三春台勤務 35歳
「魅せる音」届けたい
○…音楽の非常勤講師を務めていた約10年前から指導にあたる。12月14日の全国大会、ライバル校が高得点をあげる中で獲得した「大編成」での金賞は「奇跡に近い結果。格別だった」と驚きと喜びの感情が入り交じる。「努力は必ずしも報われるとは限らないが、本当に頑張ったと思う」。名門と言われる同部OBとして、歓喜に沸いた108人の「後輩たち」の涙と笑顔が忘れられない様子。
○…金沢区出身。母からの勧めで幼いころからバイオリンとピアノを習った。関東学院中高に入学後、校内で練習するマーチングバンドを見て「これは女の子にもてそう」とサックスに”一目ぼれ”。以降、これまでの音楽経験を生かしながら、強豪校で中学1年から高校3年までの6年間、全国大会に連続出場。毎年トップ3に入り、グランプリを受賞したこともある。「自分がやっていたころと今とではレベルが全然違うから」と謙遜しながら、近年、演奏技術と動きの速さが進化し続ける競技の発展に喜びを感じている。
○…洗足学園音大をサックス、室内楽の最優秀成績で卒業した後、在学時に結成したビッグバンド「ジェネレーションギャップ」のサックスで活動。有名メジャーアーティストが各地で開くコンサートツアーなどにも、バッグミュージシャンとして数多く出演する。「ライブでソロ演奏する場面はテンションが上がる」と醍醐味を語る。
○…休日は映画館や個展など、芸術的要素があるものに足を延ばす。出掛けた先々で頭をよぎるのは、マーチングバンドの演技構成。「指導する上で『魅せ方』が役立つのではないか」とあらゆる場所でヒントを探している。生徒には「押し付けすぎないこと」が指導者としてのポリシー。「自主的に学ぶ人間力を養ってほしい」と成長を願う。「聴く人に楽しんでもらえる魅力的な『音』を奏でたい」。指導者として、演奏家として夢を追い続ける。
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