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日本と労働の素晴らしさ知る 相原さん著書『読んで楽しむ働くこと』
井土ヶ谷下町に住む相原正雄さん(83)が6月に『読んで楽しむ働くこと』を文芸社から出版した。世界の労働者の労働条件などを話し合うILO(国際労働機関)総会に出席するなど、国内外の労使関係を知る相原さんの力作を3週連続で紹介する(最終回)。
メモを整理
相原さんは、数年前に「仕分け」の対象になった財団法人「日本ILO協会」の取り組みや思いを形にしようと本を書いた。国際労働基準の実施促進を目指す同会の会員だった相原さんは、気になることがあると「後で振り返るためにすぐメモに取っていた」という。メモをとじていたバインダーが溜まりにたまって、「妻にはよく『ちゃんと片付けてよ』と注意された」と苦笑する。3年前からそのメモを整理し、執筆を始めた。
最愛の妻亡くす
作業が軌道に乗り始めた一昨年の冬、妻にがんが見つかる。相原さんは、入院した妻を見舞いながら、「スピードは遅くなったが少しずつ」と日記をつけるように書き続けた。妻は昨年7月に息を引き取る。
手を取り合うのが労働
本が完成したのは今年5月。「かみさんの『内助の功』があったからできた」と天国の妻に感謝する。
出版から2カ月が経ち、全国から感想が寄せられた。一緒に住む息子は、インターネット上で本の評価が高かったことを伝えてくれたという。相原さんは「若い人に読んでもらいたかったので分かりやすく易しい言葉で書いた。気持ちが届いたかな」と嬉しそうに笑う。「働くことは苦しいことではなく互いが手を取り合うこと。成果主義ではない日本伝統の考えを失ってはいけない」と力を込める。
相原正雄 『読んで楽しむ 働くこと』
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