日本人と労働【2】 いまこそ「言うべき時」 元全日本労働総同盟 国際局長 相原正雄
国内の労使関係構築に力を注いだ井土ヶ谷下町在住の相原正雄さん(83)による月に1度のコラムです。自身の体験で感じたこと、伝えたいことを掲載します。
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戦後70年が経ちましたが、現在も解決していないと中国や韓国の人々から批判されているのが慰安婦の問題です。慰安婦には、戦争中に日本が「領有」した台湾人や朝鮮人の女性が多くおり、日本軍が強制連行して売春行為をさせたとされています。
韓国は慰安婦問題を強制労働違反として、労働問題を扱う国際機関のILOに日本を提訴しました。
日本政府は、慰安婦とされた人々に対して「アジア女性基金」を民間の協力を得て設立し、元慰安婦全員に金銭的な補償と、時々の首相からの謝罪の書簡を手渡しており、問題は解決済みです。
しかし、韓国の一部の組織は日本政府の土下座を求め、ソウルの日本大使館前に慰安婦の銅像を建て、週1回、大がかりなデモを行っています。これらの行為は大使館に関するウィーン条約の違反です。
日本人は相手をおもんぱかるあまり、言いたいことをいわずに済まそうとすることがあります。映画『男はつらいよ』の寅さんは、「それを言っちゃおしまいよ」と言いにくいことを言ってしまうことで観客をすっきりさせてくれました。
日本政府も寅さんを見習って「慰安婦問題は解決済みです」と声を大にして言ってもらいたいと思います。
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