永田中や南中など、南区の中学校野球部で活動する女子選手7人が所属するチーム「横浜クラブ」が10月8日、9日に千葉県で行われた15歳以下の全国大会に出場し、3位に入った。普段は男子部員の中で練習する女子選手たちは、「女子も野球ができることを知ってほしい」と呼びかける。
「横浜クラブ」は市内の中学校野球部に所属する女子選手のチーム。女子に活躍の場を与えようと、2011年に野球部顧問の教諭によって作られた。
チームには、南区から永田中の海老愛花さん、赤垣彩花さん、谷口綾音さん、南中の遠藤真央さん、加藤楓雪さん(いずれも3年)と蒔田中の児嶋千翔さん(2年)、関東学院中の山下桃佳さん(1年)の7人が所属する。
今回出場したのは「U―15全国KWB野球秋季大会」。硬式球と同じ大きさ、重さで、ゴム素材でできているKWBボールを使用して行う試合。全国から15歳以下の13チームが参加した。
3チームの総当たり戦を制し、準決勝に進んだものの、茨城のチームに敗れて3位に終わった。主将を務めた海老さんは「3年生にとって最後の大会だったが、みんなと一緒に戦えて良かった」と振り返った。
各校の活動を優先するため、チームでの練習は月1回程度。海老さんは「選手同士のコミュニケーションを多く取るように意識した」と特殊なチームをまとめる苦労を語る。
特別扱いなし
永田中野球部顧問で横浜クラブのコーチも務める中村洋貴教諭は、同校の3人について「学校では特別扱いすることなく、男子と同じ練習をしてきた。バントなど、反復練習が必要な細かいプレーは男子よりうまい部分もある」と評する。
男子と一緒の苦労も糧に
3人は小学生の時、それぞれが別のチームでプレー。中学でも野球を続けたいと思った3人は中学入学前、中村教諭に相談し、横浜クラブの活動も知った上で入部を決めた。
女子中学生がプレーするには、女子のクラブチームに入る選択肢もある。しかし、南中の遠藤さんは「体格や技術差があって、男子の中に馴染むのは大変だったが、普通ならできない体験ができた」と野球部に入って良かったという。
プロチームができるなど、女子野球人口が増える中、南中の加藤さんは「野球をしている女子を応援したい」と話し、中学校野球部に入り、横浜クラブで活動することを勧める。
永田中の3人は女子野球部のある高校への進学を希望する。赤垣さんは「将来は教師として指導する立場になりたい」とし、谷口さんは「女子でも野球ができる環境に感謝して、これからも続けたい」と話す。
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