心臓の難病を抱え、移植手術が必要な井土ケ谷上町の会社員・森川孝樹さんの長女・陽茉莉(ひまり)ちゃん(1歳9カ月)を支援するために6月下旬から始まった活動で、目標の2億9500万円を超える募金が集まった。陽茉莉ちゃんは10月25日に渡米し、ドナーを待つ。
陽茉莉ちゃんは生後2カ月で突然呼吸困難を起こし、心臓の筋肉が広がっていく難病の「拡張型心筋症」と診断された。補助人工心臓で命をつないでいるが、長期間の装着は合併症などのリスクが大きい。
善意広がる
米国・コロンビア大学で手術を受けられるようにと、孝樹さんの会社の同僚らが「ひまりちゃんを救う会」を結成。渡航費などを含む手術費用2億9500万円を集めるために、6月下旬から駅頭などで募金活動を始めた。活動は関内駅や横浜駅から市外、県外にも広がった。さらに、孝樹さんの出身地である沖縄県でも商店や学校でも募金の動きが起こった。
活動開始から2カ月の8月末時点で約1億円が集まったが、目標より遅いペースに同会は、呼びかけを強化。南区内でも町内会や地域への協力を依頼。その後は一気に募金ペースが上がり、10月20日に目標の2億9500万円に到達した。同会によると、20日時点で3億2438万5924円が寄せられたという。目標額以上の余剰金は、同会が陽茉莉ちゃんのために3年間管理する。
陽茉莉ちゃんの父・孝樹さんと母・佳菜子さんは「私たちが想像もできないほどの温かいご支援に、ただただ感謝の気持ちでいっぱい」とコメントしている。
10月上旬にはコロンビア大に手術保証金185万ドル(約1億9055万円)を送金。渡米後、検査を受けた後、移植の待機リストに登録する。孝樹さんによると、過去の例では登録してから数日でドナーが見つかることもあるという。手術後半年は現地で経過を観察する。孝樹さんは「元気になって日本に戻ってきたい」と話す。
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