花之木町3丁目の旧南区総合庁舎の跡地について、市が用途を限定して公募売却する方針を決めた。建物は医療や福祉、子育て機能を持つことが条件とされ、地域の要望を取り入れ、交流スペースや防災施設も設けられる。市は今後、公募へ向けて民間事業者から提案を受け、最終的な条件を整理する。
市、公募方針決定
市は約4400平方メートルの跡地を有効活用できるように、2015年10月、民間事業者の提案を参考にする「サウンディング型市場調査」と呼ばれる手法を採用。不動産、小売の4事業者が跡地活用に関心を示し、いずれも複合商業施設を検討していると申し出た。それを受けて市は民間による整備が可能と判断し、公募売却する方針を決定した。
公募へ向け、市は跡地が区の中央にあることを踏まえ、活用には少子高齢化、地域活動の拠点づくりの観点も必要だとする「課題」を明文化。今後、民間事業者から課題解決につながる提案を受け付ける。
地域要望取り入れ
市が11月30日に公表した公募条件の素案には、跡地の用途を「医療、福祉(高齢者支援施設等)又は子育て支援(保育所等)機能を含む区民全体の生活の質の向上に資するもの」と定めた。そのため、老人ホームなどの居住機能は不可となる。同時に地域交流スペースなどの活動拠点、防災器具置き場などの地域防災に関する施設の設置も条件に入れた。これらは、蒔田地区などの住民からの要望を受けて入れられたもの。
12月中旬から約1カ月間、市と跡地活用を考える事業者が対話を行う予定。その後、条件を決めた上で公募を実施する。
別所1丁目の旧南土木事務所の事務所跡地は、地域ケアプラザに子育て支援機能を併せることを条件に公募売却する。旧区庁舎と同様の日程で対話を進める。
公募へ向けた進展に旧区庁舎周辺の住民から「地域で使えるスペースが設けられるのは嬉しい」との感想が聞かれる一方、「買い手が見つかるのだろうか」と懸念する声も聞かれる。
旧区庁舎の解体工事は18年秋まで、旧土木事務所は来春までに終了予定。
南区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>