南区総合庁舎が浦舟町2丁目に移転して2月8日で1年が経過した。庁舎が新しく、広くなったことから区側は「区民のみなさまに満足していただいている」と自己評価している。ただ、当初の利用想定と異なる状況を受け、今年に入って2階部分の窓口配置を変更するなど、試行錯誤が続いている。区は今後も来庁者の声を取り入れながら、柔軟に対応していく方針だ。
移転から1年が経過。区は「来庁者から『きれいになった』『良くなった』という意見を多くいただいている」としている。その上で「おおむね、満足していただいていると考えている」と移転で利便性が向上したとの見方を示す。
区は「いただいた意見への改善を図っている」と来庁者の声を聞く姿勢を強調。例えば、2階の戸籍課窓口は当初、L字型に配置された。しかし、転出入が多い3、4月に住民票の写しを求める人と転出入の手続きなどをする人の列が交錯するようになり、「どこに並べば良いか分かりづらい」との声が出た。そのため、1月10日から証明発行窓口をほかと横並びにし、手続きを待つ人が分かりやすいようにした。また、税務関係書類の受付会場となる3階会議室のレイアウトも変更。区は「繁忙時における来庁者の滞留・混雑防止に効果があると考えている」と話す。
ほかにも、昨年11月末には利用者からの要望が多かった休憩用のいすやテーブルを1階ロビー部分に設置。駐車場出入口から見えやすい2階中央にあった窓口案内所は、エレベーターや階段付近に移動。区は「車での来庁舎が想定より少なかったため」と理由を説明する。自転車置き場は間隔が狭いなどの声を受けて、今後、改善していく予定。
職員の意欲向上
区は移転により「執務環境がきれいになったことで、職員のモチベーションが上がっている」と話す。さらに、書類を保管する書庫や作業スペースが確保され、業務効率も上がったという。ほかにも、市内の区庁舎で初めて導入された免震構造などを見学しようと、全国の自治体からの視察も多く、その際には区職員が南区の魅力をアピールしており「南区の認知度向上につながっている」とする。
移転から1年が経過したことを受け、大木節裕区長は「庁舎に土木事務所も入り、区役所、消防署との横の連携が図りやすくなった。この特性を生かし、『共感と信頼』『横のつながり』を大切にして、区民サービスの一層の向上に努めていく」とコメントしている。
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