中村地区の唐沢・平楽の住民有志らで組織される実行委員会が6月5日、唐沢の住民の自宅を開放した、住民が交流できるふれあいサロン「花もよう」を開所する。さらに6月13日には、南唐沢会が主催する空き家を利用したサロンが開設。2つのサロンを定期開催し、新しい地域の交流拠点として住民への周知を図る。
同地区は第3期南区地域福祉保健計画の中で「サロンやイベントを通した住民の顔の見える関係づくり」を目標に掲げる。開所はこの具現化を目指すもの。
家具移動しスペース
「花もよう」で自宅を開放する唐沢在住の内田恵美子さんは、障害者らの支援を行う社会福祉法人「恵友会」の元理事長。「横浜いのちの電話」の創設者でもあり、多くの福祉活動に携わってきた。昨秋、中村地域ケアプラザから自宅開放の相談を受け「地域で何か力になれたら」と快諾。サロンは地域の町内会館などで行われることが多く、個人宅での開催は珍しい。
内田さんは自宅の家具や調度品を2階に移動させ、約40坪の1階を開放。リビングにはテーブルやいす、ピアノも置かれ、調理を行う台所が隣接。和室もある。
3月にプレ企画「花見会」を開催。40人以上が集まった。4月には中村地区の「唐沢協力会」「南唐沢会」「平楽会」「平楽スポーツメント自治会」の会長ら約20人が実行委員会を組織。開設に向けた準備が加速した。
山田肇実行委員長は「顔の見える関係を作りたい」と話し、6月から毎週月曜に定期開催。お茶などを低料金で振る舞うほか、ピアノを使った音楽などで交流する。高齢者の来場を想定するが、内田さんは「『いのちの電話』をやっていたので子どもと話すようなことも今後できたら」と語る。
区が補助金
13日には、南唐沢会主催の「南唐のあったかサロン」が開所。約1年前に空き家となった建物の内装の一部を地元の大工が改修にあたるなどし、準備が進められた。開所日は毎週火曜日と木曜日。来所者にコーヒーやお茶などが100円で提供される。活動には区の「みなみ・ちからアップ補助金」が充てられている。
山坂の多い唐沢は高低差が大きい地域。「花もよう」は坂上の高い位置に、「あったかサロン」は坂下の平坦な場所にある。2つのサロンが開設し、坂上と坂下の住民が上り下りの移動が少なく来所できる利点も考えられる。南唐沢会会長で、中村地区連合町内会の吉井肇会長は「利用者の要望に応じて体操やゲームなど、さまざまなことを検討したい」と話し、「両方のサロンを行き来してもらえたら」と期待する。
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