母乳育児支援コラム 34 抱いて、見つめて、話しかけて 保健師 朝倉 きみ子〈案外知られていないおっぱいのこと【1】〉
母乳育児は私たち哺乳類がずっと続けてきた本能的な体験です。自分の直感や受け継がれてきた知恵なども大切です。しかし、受けたケアーやアドバイスに違和感や疑問を覚えたら科学的な裏づけや根拠に基づいているものかを確認してみるのもよいでしょう。ただ、私たちの体は全て科学的なデーターで裏付けられるものではないということも知っておく必要があると思います。
今回から3回にわたって「案外知られていないおっぱいのこと。知っていると得をすること」をお伝えしましょう。
おっぱいの形・状態
おっぱいが小さいと母乳が出ない?
おっぱいの大きさには関係ありません。大きいからといってよく出るとはいえないのです。
おっぱいが張っていないと出ない?
母乳は夜昼関係なく、一日中作られます。出産後しばらくは張りやすいかもしれませんが、お母さんと赤ちゃんの飲むバランスが取れてくると、むしろふわふわの柔らかいおっぱいの方が赤ちゃんは喜びます。
陥没乳頭や扁平乳頭、短小乳頭など赤ちゃんはおっぱいを吸えない?
時間がかかることがありますが、乳首が陥没していても扁平でも赤ちゃんはおっぱいを吸うことができます。扁平や陥没乳頭のお母さんは、8カ月以降は肉食を控えて、ご飯中心の食事にすると乳輪部の皮膚がやわらかくなり飲みやすい乳頭になるといわれています。産後はなるべくおっぱいを張らさないように、授乳回数を多くすると赤ちゃんは早く上手に飲めるようになりお母さんの乳頭も出てきます。
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