携帯電話やスマートフォン(スマホ)、SNSによる友人間のトラブルなどを防止しようと、市立六ツ川中学校と周辺小学校のPTAが中心となり、使用ルールとなる親子の「約束」を明文化する取り組みが進められている。六ツ川中では7月中旬から、家庭内のルールを設定するための手紙を保護者らに配布。家庭における「約束」の設定を地域のルールとし、子どもの健全育成につなげていく。
中学生8割超が所有
六ツ川中学校の宮下美奈校長によると、同校生徒の携帯電話・スマホの保有率は8割超。フェイスブックやツイッターなどのSNSを利用する生徒もおり、個人情報や見られたくない画像の流出・拡散、LINE(ライン)のグループ内で起こる友人間のトラブルなどが増えているという。
PTAは中学入学を機に子どもがスマホを持つケースが多いことから、SNSの危険性、正しい使い方を小学生のころから伝え、小中学校が協力して問題解決にあたろうと考えた。
昨年度、六ツ川中学校と六つ川・六つ川台・六つ川西小学校の各PTA、教員らで情報交換を強化。携帯・スマホを使用しない時間帯や未成年の使用が禁止されるアプリ機能などを使わないことを「約束」として明文化し、親子で共有することを決めた。区によると、親子のルールを明文化して正しい使用法を伝える取り組みは珍しいという。
宮下校長は「携帯電話やスマホが『親のもの』であるという認識を持ってもらいたい」と話し、約束を決めることが親子のコミュニケーションを高める機会になることも期待する。
話し合いで決定
約束は「公共のルールを守って使う」「暗証番号を変更したら報告する」などのあらかじめ決められた内容のほか、親子が話し合い、各家庭の事情に合ったものを設定できるようにした。
また、保護者による指導効果を高めようと六ツ川大池地区や六ツ川地区などの周辺地域へ承認を依頼し、家庭における「約束づくり」の推進が「地域のルール」であるとした。六つ川小PTAの加藤麻夕美会長は「ルールの設定が地域で決まったことで、(生徒や保護者が)約束を守ろうという意識が強まれば」と話す。
六ツ川中は夏休み前の個人面談で生徒・保護者に手紙を配布。今後、小学校でも配布方法などを調整し、安全で正しいスマホ・SNSの使い方を広めていく。
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