市立蒔田中学校(木藤肇校長)の校庭に照明を設置するための準備が進んでいることが明らかになった。同校には市内唯一の夜間学級があり、屋外で体育の授業などを行えるようにするための措置。市教育委員会は、すでに同校近隣への説明を始めており、順調なら2019年2月に設置が完了する見込みだ。
夜間学級は中学校課程を修了しなかった学齢超過者の希望者が通うもの。生徒の減少により、それまで市内に5校あった夜間学級が14年に同校へ統合された。現在の生徒は22人で、市教委によると、大半が外国籍だという。授業は平日の午後4時から8時15分まで。
授業内容が充実
同学級では週1時間、保健体育の授業があるが、内容は体育館でのバレーボールなどに限られている。今後、生徒数増加が予想されることや昼間の学級と同様の学習環境を提供できるようにするため、市教委は照明設置の検討を始めた。市教委の担当者は「予算など、具体的なことはこれから検討する」と前置きした上で、「照明が設置され、野外での運動ができるようになれば、生徒の体力向上が見込まれるほか、植物の観察など、体育以外の授業の充実にもつながる」と説明する。
夜間照明は現在、市内の中学校22校に設置され、南区には永田中にある。学校開放による地域住民のスポーツ活動などでも照明が使用されている。
市教委の現時点での想定では、蒔田中の校庭周辺にLED電球を使った高さ15mの投光柱を6〜8基設置する。18年9月ごろから工事を始め、19年2月に設置を終える予定。工事期間中、校庭は使用できなくなる。
近隣に説明
市教委は7月21日と27日に蒔田地区の住民に照明設置検討に関する説明会を実施。同校周辺に住む町内会長は「照明で夜間学級の学習充実につながれば」と語り、好意的に受け止めている。別の町内会長は、同校向かいで行われている旧南区庁舎の解体工事で振動や騒音を気にした住民がいたことから「工事の進め方が気になる」と話した。
市教委は今後、設置工事の詳細計画を立て、18年2月ごろには工事の概要、スケジュールを地元に説明する予定。
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