「かながわ産業Navi大賞」で優秀賞に輝いた「ジャパンプローブ株式会社」代表取締役社長を務める 小倉 幸夫さん 中村町在勤 72歳
「日々向上」心に刻む
○…これまで平らなものの検査にしか対応できなかった超音波検査用プローブ(探触子)で凹凸のある硬い製品や形が変わる人体などにもフィットする製品を開発・製造。同賞「ものづくり部門」で優秀賞を受賞した。2011年以来の同賞に「世の中の安全に役立つもので受賞できたことが大変嬉しい」と満面の笑み。「優秀な社員に恵まれた」と一緒に汗を流してきたスタッフに感謝する。
○…千葉県出身。15歳の時、日立製作所の工場見学で溶接部の検査に使用する超音波探傷器を見た。世界最先端の技術に「感激した」と胸を高鳴らせ、”超音波”に魅せられる。大学や研究所で超音波の理論などを学び、日立グループへ。ショベルカーにできた亀裂など、欠陥の検出ができる装置や半導体の超音波検査装置の開発・販売に携わった。その技術を世界に広めようと、英語力を生かして海外でのプレゼンや営業活動に奔走したことも。「超音波が伝播する夢を今もよく見る。自分は”超音波バカ”」とユニークに表現する。
○…前社長の誘いもあって05年にジャパンプローブ社長に就任。「日々改善、日々向上」を信条に掲げ、「開発」「人材」「財務」に重点を置き、研さんを重ねた。ここ7年で受けた表彰は16。企業の評価と共に事業は拡大し、スタッフは就任時から3倍以上に増加。「研究・開発企業としてグローバルニッチな市場をねらい、高収益を上げて社会に貢献する企業を目指す」。信念を熱い眼差しで語る。
○…中区で単身赴任生活を送る。茨城県にいる家族は妻、そして長女と長男。3歳の孫もおり、「以前は帰る楽しみがなかったけれど、楽しみができた」と冗談を交えて笑いを誘う姿は、サービス精神にあふれた経営者の心がにじみ出る。「楽しいことだから集中できる。会社を成長させるために、若い人と共にやっていく」。「趣味は仕事」と豪語する優しき経営者の向上心が尽きることはない。
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