3月11日に開館した別所コミュニティハウスの建設委員長を務めた 酒井 久雄さん 別所在住 71歳
みんなが集える場を提供
〇…第1回の建設委員会開催から5年半、待望の施設が完成した。途中、市の財政難などから計画が遅れた。それだけに「ようやくという感じ」と安堵の表情。パソコンを使いやすいようにと光回線を入れたり、ダンス用に壁全面の鏡を用意するなど、住民側の要望が多く取り入れられた。「別所地区の中央にあるだけに、みんなが集まりやすい場所」と期待を寄せる。
〇…60歳で定年を迎え、仕事で知識があったパソコンを教える活動を開始。パソコンが使えるならと町内会長から地域活動を手伝ってほしいと依頼された。「地域のために」と引き受け、文書作成などで力を発揮。今でも自宅の書棚にはパソコンで作った町内会の資料が整然とファイリングされている。6年前からは町内会長、5年前から別所地区の連合町内会長を務める。
〇…市がごみ削減の「G30」プランを進める前から資源集団回収を行うなど、市や区の事業に対して地域独自の取り組みを行ってきた。連合町内会では子育て支援策として、昨年3月、母親と乳幼児が集えるサロンを開設。「利用者がいるのか」といった周囲の不安がある中「とにかくやろう」と旗振り役を務めた。オープン初日、1組だけだが親子がやってきた。「大感激で拍手で迎えた」と笑顔で振り返る。サロンには高齢者も集まり、世代を超えた交流を図る。「地域のあらゆる課題を結び付けながら対応したい」と「場の提供」を第一に心掛けている。
〇…40年以上、別所に住む。「おだやかな人が多くて、ゆったりとしたまち」と印象を語る。町内会活動を手伝ってくれる妻には「本当に感謝している」と頭が上がらない様子。庭には趣味で育てる山アジサイが数多く並び、花が咲くのを楽しみに待っている。「『あったかいまち別所』を作りたい」。コミュニティハウスの開館は、目標へ向けての通過点。庭を眺めながら微笑むその姿に、別所を強く愛する気持ちが感じられた。
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