南区民1人あたりが出した燃やすごみの量が、昨年11、12月と2カ月連続で市内最多だったことが分かった。2011年度もごみ量が市内ワーストだった南区は今年度、水切りの徹底を呼びかけるなどしてきたが、今後は啓発活動をさらに強化していく方針だ。
昨年11月、区内で出た燃やすごみの量は2596トン。これを区民1人の1日あたりの量(原単位)に換算すると443gで、市内18区で最も多い。12月もワーストだった。両月とも市平均を25g上回った。10月は16位だったため、区側は危機感を強めている。
11年度、南区の原単位が市内最多だったことから、ごみ収集を行う資源循環局南事務所と南区役所は今年度、生ごみの水切り徹底を呼びかける。同事務所では「燃やすごみの約4割が生ごみで、その約8割に水分が含まれている」と水切りがごみ削減と臭い防止に役立つことを5月末から集中的にスーパー店頭などで呼びかけてきた。
呼びかけ徐々に浸透
市はごみ削減の「3R夢プラン」に基づき、ごみの総量を25年度までに09年度比で10%以上削減する目標を掲げている。
今年度、市が定めた削減目標では、南区の年間原単位は448g。過去のごみ量に応じて決められる月間の原単位目標を8月になって初めて達成した。原単位ワーストとなった11、12月も目標はクリアしており、区側は呼びかけの効果が出てきているとみている。
4月から12月の累計原単位は461g。例年1月から3月はごみ量が少なく、月間目標をやや上回るペースで削減が進めば、年間目標達成が可能な状況だ。
区民の「口コミ」に期待
昨年10月、水切りの削減効果を検証しようと、同事務所ではマンション76世帯を対象に、水切りをしない場合とした場合の比較調査を実施。約2週間の比較では削減率が1・3%にとどまった。同様の調査は市内全区で行われ、平均削減率が10・4%だったことから、同事務所では「集合住宅への呼びかけが届かなかった場合も多い」と分析。今後は、各町内会から選ばれている約350人の環境事業推進委員の「口コミ」を通じて水切りを呼びかける。
昨年末からは、簡易包装やレジ袋削減に取り組む店舗を「減量行動協力店」として認定する取り組みを開始。事業者にもごみの発生抑制に協力を求める。
同事務所の青木邦男所長は「台所で水切りを行ってもらうだけで、相当な削減につながる。ぜひ、協力していただきたい」と区民に訴えている。
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