南区地域自立支援協議会の代表として障害者をサポートする活動を続ける 中根 幹夫さん 中村町勤務 42歳
誠実に学ぶ姿勢を忘れず
○…区内の地域作業所などの障害者施設、約40団体が加盟する団体の代表を5年前から務める。”点”になりがちな支援を”面”に広げられるよう、情報交換や施設の訪問を繰り返す。3月14日には、障害ついて考える会主催の講演会を開く。「障害とは何かを考えてほしい」と強く願う。
○…大学生の時、社会福祉学を学ぶ中、障害者が生活する地域作業所やグループホームなどの現場を体験。「話してみると、甘い物が好きだとか、自分と何も変わらないと思った」。会話が困難な人でも向き合えば言葉を聞き取れないことはない。重い障害がある人でも「できないという先入観を持って接してはいけない」と痛切に感じた。障害者の生活と接する中で支援の仕事をしたいと思うようになる。市内で複数の支援施設を運営する社会福祉法人「横浜共生会」に入り、8年前から中村町の地域活動ホーム「どんとこい・みなみ」で活動。5年前から所長として関連施設も含めて80人近いスタッフをまとめる。
〇…「施設利用者から学んだことがすべて糧になっている」と断言。かつて、食事介護が必要な人に対し、食べ切らないうちにスプーンですくったものを口の前へ運んでいた。「これでは急がされてしまう」と言われ、初めて自分の行動が相手のことを考えていないと知った。教科書では分からない現場の経験が、トップとなった今でも自分を支える柱になっている。「学ぶ謙虚さを持ってほしい」。スタッフに求めるのは、利用者から信頼されるための誠実さ。言葉の端々から、謙虚に利用者に寄り添おうという気持ちが感じられる。
〇…家では2人の中学生の娘の父親。住まいは港南区だが、南区での仕事が長く、愛着も沸いている。「区のキャッチフレーズ『南の風はあったかい』の通りだと思う」。困っている人に何かできるよう、いつでも、どこでも学ぶ姿勢を忘れず、地域に、そして、障害者に寄り添っていく。
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