全国的に増加傾向にある「手足口病」の患者が南区でも増えている。南区の1診療所あたりの患者数は4・20人と他区との比較では少ないものの、警戒が必要な状況が続く。8月中は感染拡大の可能性があり、区では乳幼児の手洗いなど、予防策を呼びかける。
手足口病は、1歳前後の乳幼児に見られる症状。38度前後の発熱、食欲不振に始まり、手のひらや足の裏、舌などに発疹ができる。髄膜炎や脳症などの合併症を引き起こす可能性もある。
南区福祉保健センターによると、今年は発疹が大きく、体の広範囲に発症する傾向が見られるという。
患者ののどや鼻の分泌物、便の中のウイルスが周囲の人の手などによって口や鼻の中に運ばれて感染するケースが多い。
市は小児科など、市内92カ所で把握した手足口病の患者数をまとめている。6月24日から30日までの1週間は1カ所あたり2・52人だったが、7月に入ると増え続け、22日から28日の週は11・29人と2011年以来、2年ぶりに10人を超えた。過去5年のうち、11年を除く4年間は最高でも1カ所あたり4人で、今年の感染の広がりが目立つ。
22日から28日の週の統計では、患者の3分の1が1歳。2歳が約2割で1歳未満は約1割だった。
猛暑が影響か
感染拡大について同センターは「明確な理由は分からない」としながらも、「35度以上の日が続くなどし、体調が変化しやすかったことが要因の一つかも知れない」とみている。
南区は最新の統計で4・20人と18区では最も少ない。しかし、一旦は減少した患者数が再び増加しており、同センターは注意を呼びかける。市衛生研究所は「大流行した11年と同じぐらいの増加を見せている。8月の終わりごろまで流行が続くのでは」と分析する。
同センターは「乳幼児の手洗いをしっかり行うことや交換したおむつを適正に処理することが大切」と予防策を説明。これまでに幼稚園や保育園へ情報提供を行ってきた。感染拡大が続く状況に、区内の子育て支援施設などへの情報提供も検討しているという。
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