浦舟町への移転準備が進んでいる南区総合庁舎の工事予定や設計図面が9月20日に明らかになり、業務開始が2016年1月の予定であることが分かった。区民の声を踏まえ、災害に強い庁舎を意識している。今年度中に工事を開始し、約2年での完成を目指す。
市はこれまで、新庁舎の完成を2015年度中としていたが、今回公表したスケジュールで初めて、業務開始が16年1月の予定であることを示した。
現在、移転先の敷地は民間に駐車場として貸し出している。庁舎移転業務を管轄する市民局では、貸し出しは年内で終了し、年度内に工事を始めるという。庁舎は区役所・公会堂棟と消防署棟、土木事務所棟の3棟で成り立つ。まずは中心となる地下1階、地上7階建ての区役所・公会堂棟から建設する予定。
事前に寄せられた区民の声を聞いた上で「災害に強い安全・安心な総合庁舎」をコンセプトの中心に掲げた。区役所・公会堂棟と消防署棟は免震構造になっている。
設計図面によると、津波による浸水に備え、1階の床上げした場所に防災倉庫を設置する。2階には戸籍、保険年金と高齢・障害支援、こども家庭支援の4課が入った。現在の庁舎では2階と5階に分かれているが、区民の利用が多いこれらの窓口を集約させた形だ。
区役所棟に含まれる公会堂は3階から入る。座席数は現公会堂から11席増えた581席で、座席の幅や前後の間隔が広がる。また、これまでなかった親子室や楽屋、リハーサル室が設けられる予定。
跡地利用は未定
現庁舎は16年度以降に解体されるが、跡地の利用法は決まっていない。また、移転後も蒔田周辺の消防機能を保つため、現在の第2駐車場に消防出張所が建設される。消防局によると、工事開始時期は未定だが、一般的に出張所の工事期間は1年間だという。
工事予定などが明らかになったことに関し、移転地域の寿東部連合町内会の武田勝会長は「建設中に通る工事車両や音の問題は気になるが、新庁舎が地震に強い建物と聞き、地域住民として安心している」と話している。
南区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>