市が進める地下鉄阪東橋駅や京急黄金町駅周辺地区のバリアフリー化へ向け、検討協議会は10月29日、整備対象とする駅や病院などの13施設を選定した。今後は地域住民の代表者らが現場を歩きながら、施設周辺を歩きやすく、使いやすくするための案を検討し、2015年春までに基本構想を国に提出する。
市は各区で地域を選び、バリアフリー施策を進めている。南区は2016年に区庁舎が浦舟町に移転することや、周辺に病院や福祉関係施設が多いことから、阪東橋駅、黄金町駅周辺を地区に選んだ。7月に周辺地区の町内会長や障害者関係団体の代表者のほか、商店街や地下鉄、京急の担当者など35人を委員に選び、検討協議会を立ち上げた。
2回目となる10月29日の協議会では、バリアフリー化を図る施設が選定された。その結果、高齢者や障害者を含む不特定多数の人がよく利用する駅や病院などの13施設が対象に決まった。対象施設の中には、エスカレーターやエレベーターがなく、車いす利用者の移動が困難な場所もある。
対象施設が選定されたことを受け、今後は駅から施設へ移動するための道路など、バリアフリー化を進める場所を決めていく。
市民意見募集も
南区役所は来年1月ごろに阪東橋駅、黄金町駅周辺地区でバリアフリーの観点から問題があると思われる点についての情報を市民から募集する予定。これらの情報を踏まえ、3月に委員が駅周辺を歩いて現場を点検する。その後、事業者と対応策を調整し、最終的には15年春までに基本構想を国に提出する予定。
2回目の協議会では、対象施設に入らなかった横浜橋通商店街内の通行に関し、車いす利用団体などから「自転車に乗っている人がいたり、商品や物が通路に出ていて通りづらい」との意見が出た。これに対し、同商店街の代表者は「自転車は降りて通行してもらうように、呼びかけを強化していく」と回答した。
委員の一人は「各施設内のバリアフリー化は進んでいるが、そこに行くまでの道路や歩道に段差があることが多く、障害がある人が通りやすいとは言えない状況にある」と話し、今後の協議会での検討が重要になるとの認識を示した。
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