横浜橋通商店街(森貞一理事長)が高齢者や子育て中の母親を対象に、購入商品を自宅に届けるサービスを1月14日から始め、25日まで試行している。南区の商店街では初の試みで、試行期間の状況を見ながら、今後、本格的にサービスを行うかを検討する。
宅配サービスは、同商店街から半径2Km以内に住む65歳以上の人と小学生以下の子どもを持つ母親が対象。利用者がサービスを行う店舗を訪れて商品を購入し、宅配を希望すると、商店街事務所に品物が集められ、午後2時、4時、6時のうちから希望する時間に配達される。利用には会員登録が必要で登録料は無料。宅配料は購入品数に関係なく、1回100円。現在、サービスを受けられるのは、青果店や酒店、惣菜店などの11店舗。
スーパーに対抗
最近は大手スーパーがインターネットを通して注文を受け、自宅に商品を届けるサービスを行っている。同商店街そばに昨年2月にオープンした「サミット」もネットによる宅配サービスを展開する。
同商店街に対し、買物客が配達を望む声は以前から寄せられていた。商店街側は「周辺は坂が多く、重い物を持って帰れない人もいる。インターネットを使えない高齢者もおり、宅配サービスを考えた」という。
市が昨年公表した商店街実態調査によると、宅配サービスを行う市内の商店街は全体の約15%。同調査によると、宅配サービスは「今後取り組むべき活動」のトップにあげられているが、人手不足などを理由に導入できない商店街が多い。
同商店街は事務員が宅配サービスの対応を行い、配達は近隣の運送業者に依頼する。配達費用の一部は参加店舗が負担する。
参加店増が課題
商店街側は各店舗にサービスへの参加を求めているが、約130店舗のうち、まだ1割にとどまっている。商店街の森理事長は「参加店舗が40店から50店に増えないと、登録者も増えてこない」と課題を口にする。
参加店の一つ「佐藤青果店」は「今までも家まで運んでほしいという要望があったので、それに応えることができる」と話す。
宅配サービスは25日まで試行する。利用状況や参加店舗の声を聞き、本格的に実施するかを判断する。今後、会員が利用できる「お休み処」の提供など、サービスを拡充し、高齢者や子育て中の母親が買い物しやすい環境を整備する方針だ。
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