9月10日未明に井土ヶ谷駅前で発生した水道管破損による漏水事故で、床下浸水などの被害が出た。事故は水道管の接続部分が外れたことによるものだが、市水道局は「外れた原因の特定は難しい」としており、住民からは事故の再発を心配する声も聞かれる。
事故は10日午前1時30分ごろに発生した。南太田4丁目の市道の下、1・5mにあった水道管の接続部分が外れて漏水。水道管上の歩道が縦約3m、横約5mにわたって陥没し、水が地上に噴き出した。水は駅前から井土ヶ谷交差点方向、平戸桜木道路まで約400mに広がり、最大で約40cm冠水。一時は駅周辺が川のようになった。
市水道局によると、南太田3丁目、井土ヶ谷下町で13戸が床下浸水した。朝には水が引いたものの、復旧作業のため、駅前の道路を片側相互通行にするなど、通勤時間帯は周辺道路が大渋滞した。
老朽化は否定
事故が起きた水道管は1977年に設置。ダクタイル鋳鉄管と呼ばれるもので、同局によると、市内でよく使われているという。設置から37年が経過するが「老朽化はしていない」と説明。直径60cmの本管から分岐した直径40cmの管が外れた原因について同局は「調査中」とした上で、「管をつなぐボルトの締め付けが不十分だった可能性がある」という。しかし、設置当時の工事記録が残っておらず、「原因の特定は難しい」としている。事故現場付近は京浜急行が走るが「電車の振動でボルトが緩んだとは考えられない」と答えた。
「予防策聞きたい」
道路沿いの店舗は10日朝から流れ出した水や泥の清掃に追われた。浸水被害が出たことに井土ヶ谷地区のある町内会長は「今後も同じような事故が起こる可能性がある。住民の安全、安心のためにも市がどういう対策を講じるのか聞きたい」と心配していた。
同局は「地中の水道管を日常的に点検することはしていない」とし、事故を防ぐための対策などは「今後検討していく」としている。
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