唐沢在住の大橋沃行(よしゆき)さん(71)=人物風土記で紹介=が10月21日からハンガリーで開催されているフェンシングの世界大会「ワールドベテランフェンシングチャンピオンシップ」に初出場する。市内在住男性では唯一の出場となる大橋さんは、「日本の代表として、予選通過を目指したい」と意気込む。
70歳以上の部に
フェンシングは、剣を持った2人が対面し、相手の体(有効面)を剣で突いたポイントなどで勝敗を争う。大会は世界フェンシング連盟(FIE)が主催し、50歳以上の人を対象に毎年実施されているもので18回目。世界の約30カ国から総勢700人が出場。「50歳〜59歳」「60歳〜69歳」「70歳以上」のカテゴリーに分かれて、男女別に行われる。
大橋さんは、今夏に東京で行われた選考会で上位に入り「70歳以上」で世界大会初出場を決めた。日本代表選出には「信じられなかった」と振り返る。
禁煙の努力も
関東学院大学在学時に部活動で始めたフェンシング。途中、長いブランクもあったが、勝負の世界を求める本能が継続を後押し。現在は所属する「鎌倉フェンシング協会」での練習のほか、自宅近くの根岸森林公園(中区)で地道な個人練習に励む。さらに、昨年からは「試合で息が上がってしまうから」と50年間吸い続けたたばこをやめ、競技に集中。私生活での努力も実を結び、夢舞台への出場を叶えた。
妻の美雪さんは、「長いブランクもあったが努力していた。私は見守ることしかできない。思う存分、自分がやりたいように頑張ってきてくれたら」と胸の内を語る。
「挑戦者の気持ちで」
大橋さんは、頭から足先まで全身が攻撃の有効面となる種目「エペ」に出場。そのほかの2種目、「フルーレ」「サーブル」よりも有効面が広いのが特徴で、今大会には約50人が登録。リーグ戦方式で1回戦(予選)を行い、勝率やポイント数などで上位に入った選手が2回戦に進出できる。
日本フェンシング協会の川口大三さんは「欧米の選手は練習量も多く、レベルが高い。挑戦者として、彼らの『お手並み』を伺うことを目的にリラックスして臨んでほしい」とエールを送る。
大橋さんが出場する種目「70歳以上男子エペ」は、10月24日(現地時間)に行われる。
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