南消防団(河野正敏団長)にこのほど、震災などの大規模災害が発生した際のけが人の救助活動などを行う「救出・応急救護チーム」が編成された。消防団に救出救護チームが編成されるのは市内18区で初めて。南消防団では今後、区内イベントなどでのPR活動を通して入団促進を図る。
同チームは東日本大震災をはじめとする各地での大規模災害を受け、地域の災害時のけが人の救出・救護活動を明確にし、人命救助に役立てようというもの。南消防団には現在297人が所属。6つの分団から「応急手当指導員」「上級(普通)救命講習修了者」の資格を持つ5、6人が集まり、32人で編成された。
南区役所で11月8日に行われた結成式では、河野団長から包帯などの医療用具、メディカルバッグ、任命証などの資機材一式が各チームに手渡された。
活動明確に
河野団長は「これまでは火事などの災害から人を救出した後、けがをした人への手当てまで行って良いのかという思いがあった」と話す。緊急時には現場に応じてけが人への応急手当てが求められるケースがある。消火・救助活動を行う消防団にこうした緊急時に対応できるチームを置くことで、救出・救護活動を明確化し、災害に備えようというのがチーム編成の狙いだ。専門的な応急手当てや救命に関する講習は希望者が受講でき、今後、区内イベントなどでのPR活動を通し、団への入団を促進していく。また、南消防署では「医師、看護師、助産師、准看護師の参加にも期待する」としており、医療関係者の入団によりチームの強化を図る方針だ。
河野団長は「救出・救護の際の混乱を避けるため、(チーム強化を)どんどん進めたい」と意欲を示す。南消防署消防団担当の坂本元太係長は「高齢化が進む中、災害弱者の力になれるように編成した。自助、共助の力を高めたい」と話す。
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