市立蒔田中学校(木村悦雄校長)の夜間学級に3月4日、南区役所が購入した本が置かれ、「学級文庫」が開設された。夜間学級には外国籍の生徒も通うことから、やさしい日本語の昔話や辞書が設置された。学校側は「新しい知識を身に付けてほしい」と期待する。
夜間学級は、さまざまな事情で中学校の教育課程を修了しなかった人などを対象に設置しているもの。
昨年度までは蒔田を含め、市内に5校あったが、生徒数の減少により、昨年4月から蒔田のみに統合・再編された。現在は市内から20人が通っており、外国籍の生徒も多い。
夜間学級は午後4時ごろから授業が始まるため、校内の図書室は閉まっており、生徒が希望するたびに開室していた。また、生徒から「図書館にある本の日本語は難しい」との声も出ていた。区によると、外国籍の生徒は外国人向けの本や教材のある、浦舟町のみなみ市民活動・多文化共生ラウンジなどに行って本を読んでいることがあるという。
昔話や辞書
夜間学級の生徒にも読書に親しんでもらおうと、南区役所は、同校と協力して文庫の設置を決めた。同校の希望を踏まえ、南図書館の司書らが本を選び、日本やアジアの昔話、写真集、中国語、韓国語、タイ語の辞書など58冊が置かれた。
4日に行われた開設セレモニーには生徒12人が参加。木村校長は「この本を読んで、新しい知識を身に付けてほしい。本は心の友達」とあいさつ。中島泰雄区長は「本がすり減るまで読んで、勉強してもらいたい」と願った。
南区は昨年11月、区民読書活動推進目標を策定。区民の読書環境を整えており、担当者は「子どもにも本に親しんでもらいたい」と話している。
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