市立蒔田中学校(木村悦雄校長)で育てられたアジサイの挿し木が東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県南三陸町の寺に寄贈されることになった。昨年に続く取り組みで、このほど、挿し木800本が仲介者に渡された。学校緑化コンクールで全国2位の評価を受けた同校のアジサイが被災地で花を咲かす。
被災地へのアジサイ植栽は鎌倉市社会福祉協議会が2012年から行っているもの。アジサイの名所が多い鎌倉から被災地を支援しようと、毎年、寺社や市民から寄せられた苗木を津波の被害が大きかった南三陸町の大雄寺に届けている。
昨年、関係者から話を聞いた同校の佐々木大輔教諭が社協に協力を申し入れ、美化委員と有志による「グリーンクラブ」の生徒らが育てた挿し木800本と株100鉢を寄贈した。その後は社協が育成し、今年6月、他所からのものを含め、870株が大雄寺に植栽された。社協の担当者は「現地でも活動が受け入れられている」と評判も高い。
同校は、支援を続けようと、今年も寄贈を申し出た。挿し木は茎の太いものを800本選び、8月5日、社協側に引き渡した。
相馬拓海君(2年)は「南三陸町でも元気に育ってほしい」と話し、校内の緑化活動によって「命を大切にすることを学んだ」という。
各地で花咲かす
同校は佐々木教諭が中心となり、12年からアジサイ栽培を本格的に始めた。活動が評価され、5月には「学校関係緑化コンクール」で全国2位の評価を受けている。また、同校で育てられたアジサイの挿し木は井土ヶ谷小にも贈られ、今年も花を咲かせた。佐々木教諭は「志が同じ生徒が多くいて心強い」と語り、今後もアジサイを届ける予定だ。
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