10月25日に地域コンサートを行うみつが丘自治会の会長を務める 小倉 清司さん 大岡在住 65歳
「つながり」感じる地域に
○…自身が会長に就任した2013年に始まったコンサートを間近に控える。地元アーティストのほか、今年はフルート、オーボエ奏者がゲストとして参加。「演奏家の思いが感じられるステージになると思う」と一人の観客としても期待を寄せる。コンサートは地域を盛り上げ、人と人とのつながりが感じられるようにと願いを込めて始まった。「最近少しずつ芽が出てきた」と手応えを感じている。
○…岡山県で4人兄姉の末っ子として育つ。幼いころは自然に囲まれた場所で友人と川遊びを楽しんだ。当時の生活は、「近所の人が『助け合おう』という気持ちを黙っていても持っていた。それが当たり前だった」と振り返る。大学進学後に上京。夜学に通いながら20歳で外資系船舶会社に就職し、横浜港などで輸入関係の業務に汗を流した。「外国の船がいつ入港するか分からない。不規則な生活をしていたけれど、残業代は良かったかな」と愛嬌たっぷりに笑う。
○…神戸に移った実家が阪神・淡路大震災の被害に遭い、被災した人々が孤立していると感じたことをきっかけに、人のつながりを意識するようになる。定年後は自治会の副会長に就任。2年後に会長になった。「誰にでも地域のためにできることが必ずある。元気に『おはよう』とあいさつするだけで人は変わる」と熱い眼差しを向ける。
○…大岡で妻と2人で暮らす。会社の同僚に誘われて30代で始めた山登りを現在も続ける。八ヶ岳連峰で最高峰の赤岳を登ることもあり、「頂上の景色が素晴らしい」と微笑む。普段は町内のパトロールも兼ねて「一日一万歩」を目標に歩くことを心掛ける。「行き交う人とあいさつができる」と顔が見える関係作りを大切にしている。「地元に若くて良い人材の方が大勢いる。自治会が行う活動に少しでも興味を持ってもらえたら」。小さな一歩を積み重ね、無関心にならない地域社会の実現を願っている。
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