2015年に南警察署管内で発生した交通事故の件数は486件で、統計が残る1955年以降、過去最少となったことが分かった。南署交通課は、「関連団体と連携した安全活動や行政による啓発活動の成果」とし、今後は事故の割合が高かった高齢者が関わる事故、二輪車事故への対策を強化する方針だ。
15年、南区で発生した人身交通事故は486件で、14年から59件減少した。これは、これまで最少だった13年の517件を31件下回り、過去最少。死者は1人(14年4人)だった。
県全体の15年の事故件数は2万8312件で、15年連続で減少した。14年から7ポイント減で、南区も11ポイント減。
減少理由について南署交通課の大内豊課長は「カーブミラーなどの交通安全施設が整ってきたことや関連団体や区役所が行う安全活動が浸透した結果」と話す。
南区では15年、自転車が関わる事故が5月末時点で前年から3割増加した。南署は、6月に施行された改正道路交通法で自転車の取締が強化されると、新たな試みとして区内の主要交差点で警察官が交通ルール徹底を呼びかける「多目的街角アドバイス」を定期開催。また、自転車運転者が「信号無視」などの危険行為を繰り返すと講習受講などが命じられる新ルールの周知を、駅周辺でのキャンペーンで交通安全協会などの関連団体と一緒に呼びかけた。
自転車が関係する事故は最終的に14年比13件減の109件だった。
二輪、高齢者事故防止へ
南区は、高齢者が関わる事故の割合が全体の34・6%(県下30・6%)で、二輪車(オートバイ)が関わる事故が35%(同28%)と高い。南区の高齢化率の高さや、観光地と都心部を結ぶ鎌倉街道などの幹線道路があることによる交通量の多さなどが原因とされる。
南署交通課は対策として、反射材使用の呼びかけ、運転免許自主返納制度などを高齢者に広く広報することや、二輪運転者が参加する実践型の交通安全教育の推進を目指すとしている。
南交通安全協会の小野勉事務長は「(事故減には)一人ひとりの安全への自覚が大切。『交通安全母の会』などと協力し、高齢者宅に伺って直接呼びかける機会などを増やせたら」という。
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