7月31日に「お三の宮神社フェス」を行うお三の宮通り商店会の会長を務める 岩本 欣也さん 南吉田町在住 50歳
天に届け 活性化への願い
○…横浜を代表する例大祭が行われる「お三の宮」周辺の商店会長を2015年から務める。「形だけの組織ではいけない」と考え、祭りの時期以外にもにぎわいを作ろうと、初のイベントを企画した。「このまちを活性化させるために何ができるのか真剣に考えた」。境内で日本酒などを販売するほか、神楽殿を使うライブもあり、斬新な企画が並ぶ。神社を含む吉田新田は17年に埋め立て完成から350年の節目を迎える。「観光資源としてもっとアピールしていい場所」と意気込む。
○…大阪出身。子どものころは部屋におもちゃのブロックでまちを作り、模型の電車を走らせた。河原では石を積み水路を作り、水が流れるのを見て喜んだ。まちづくりを学ぼうと大学入学と同時に上京。土木工学と都市計画を勉強し、交通研究をするため、大手自動車メーカーに入社。しかし、そこで任されたのはヘッドランプなどの研究・開発。「隣の席で交通研究をやっていたのに」と笑う。そこでは、ドライバーのまばたきをカメラで認識し、居眠り運転防止に役立てる画像処理商品を研究した。
○…画像処理の奥深さを探求しようと、05年からシステム開発を行う会社「蟻塔」の代表に。同時に交通問題を考える「カーフリーデー」への参加をきっかけにまちづくり活動にも取り組んだ。お三の宮地区でも神社に続く道を整備しようと立ち上がり、活性化への道を探る。子どものころに部屋や河原で空想していたことを少しずつ現実のものにしようとしている。
○…天体観測が趣味で近所の公園を使い、観望会を開いたこともある。自宅マンションから太陽が稜線に沈む瞬間を撮影するのが楽しみ。目前に迫ったイベントは吉田新田350周年をアピールするスタートになる。「『横浜』と言った時に吉田新田の範囲をイメージしてもらえるように」と願う。「蟻の思いも天に届く」のことわざの通り、大きな夢を抱いて歩みを進める。
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