お三の宮日枝神社=山王町=の境内で酒の呑み比べやライブが繰り広げられる「お三の宮神社フェス」が7月31日に行われる。神社周辺のお三の宮通り商店会(岩本欣也会長=人物風土記で紹介)が初めて企画するもの。1年後に迫った吉田新田完成350周年へ向け、イベントを通して横浜発展の礎となった場所を市内外にアピールするねらいがある。
同神社では、大神輿がお三の宮や伊勢佐木など、吉田新田の埋め立て地を巡行する9月の例大祭が横浜を代表する祭りとして知られる。昭和50年代ごろまでは、神社周辺に商店が並び、商店街は隣接する伊勢佐木町と肩を並べる規模だったと言われる。しかし、観光資源が乏しかったこともあり、徐々に衰退。商店街は1999年に解散した。
新田完成350年へ
1667年に完成した吉田新田が2017年に350周年を迎えることを意識し、09年に神社を中心にしたまちづくりを進めようと「お三の宮通り商店会」が復活。協力関係にある地域住民らによるまちづくり委員会が神社につながる道に石のモニュメントや案内板を整備してきた。
同商店会は「横浜発展の歴史と文化の礎である場所を多くの人に知ってもらいたい」とイベントを企画。神社にも相談し、「フェス」を開くことにした。開催日は近隣の蒔田公園で「南まつり」がある7月31日に設定し、相乗効果に期待する。
同商店会だけではなく、南太田や藤棚の店舗にも声をかけ、商品を販売する「マルシェ」を開く。商店会副会長で酒販店「横浜君嶋屋」社長の君嶋哲至さんの呼びかけに応じた県内5社の蔵元が集まり、「酒蔵呑み比べフェスタ」も行う。さらに、境内にある神楽殿を使い、バンドなど5組がライブ演奏を披露する。
「人と人結ぶ」
日枝神社の角井瑞宮司は「お酒には神様と人、人と人とを結び付ける重要な役目があり、神社や祭りには欠かせない大切なもの」と話し、歴史や文化を知るきっかけになることを願う。
商店会の岩本会長は「神社や吉田新田の歴史は観光資源になるもの。もっとアピールしていきたい」と「フェス」を350周年へ向けての第一歩にしていく。
イベントは午後4時から8時。入場無料。問い合わせは同商店会【電話】045・250・0963。
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